下野新聞・文化面「岡本太郎VS柿沼康二 TRANCE-MISSION」掲載
12月 25, 2011
2011年12月25日 下野新聞・文化面にて
「岡本太郎VS柿沼康二 TRANCE-MISSION」が紹介されました。
岡本太郎の言葉を揮毫し美術本 書家・柿沼康二さん(矢板出身) (12月25日)
昨年11月からことし2月まで、東京・南青山の岡本太郎記念館で岡本の踊るような字「遊ぶ字」を使った展覧会を開いた柿沼さん。今回の出版は、それに続く岡本とのコラボになった。いずれも同記念事業のゼネラルプロデューサーを務める同館の平野暁臣館長の誘いによる。
同書は、岡本の言葉のタイポグラフィと、それをそしゃくし制作した柿沼さんの書作品を交互に掲載。柿沼さんが書き下ろした約200点の中から約40点を収めた。トランスワークや現代文体、一字書などを幅広く盛り込んだ柿沼さんの最新作品集にもなっている。
最初に登場する「芸術は爆発だ」は、黒地に赤い文字で緊張感がみなぎる表現。「芸術は呪術である」や「道がない」は、遊ぶ字的に表した。淡墨で仕上げた「宇宙」は「書家としての自分だけなら絶対に書かなかった言葉」というが、500枚ぐらい書き、最も思い入れがあるという。
展覧会では岡本を理解するために「遊ぶ字」の膨大な臨書に取り組んだ。今回も過労で入院するほど、岡本の言葉や著書と向き合った。「太郎さんには古典に匹敵する栄養がある。コラボを通し、書で感じられなかった大切な感覚に気づけた。これに懲りずにまた太郎さんと“対決”したい」と話している。
A5判、128ページ。1800円(税別)。
NHK総合「歌うコンシェルジュ」にて「こんなステキなにっぽんが」再放送
12月 20, 2011
(BSプレミアム・月曜日午前9:05~放送)11月13日放送されました柿沼康二出演
「石に向かう 父と子の硯」が紹介されます。多彩な旅人が日本各地を訪ね、心癒やされる風景やステキな人に出会う。ドキュメンタリー「こんなステキなにっぽんが」を紹介する。今回は、俳優・大地安雄さんが、北海道佐呂間町にシソ農家を訪ねた「心ひとつにシソの里」、そして、書家の柿沼康二さんが、山口県宇部市に硯職人の親子を訪ねた「石に向かう 父と子の硯」の2本を紹介。
朝日新聞全国版書評・書評コラム「視線」に掲載
12月 11, 2011
2011年12月11日全国版、朝日新聞・書評コラム「視線」に
美術家の森村 泰昌氏による「TRANCE-MISSION」の書評が掲載されました。
アサヒ・ブック・コム
http://book.asahi.com/reviews/column/1207.html
(上記サイト内から引用)
岡本太郎vs柿沼康二 TRANCE−MISSION
[著] 岡本太郎/柿沼康二著
昨今、「書」が盛んである。パソコンが中心の時代にあって、めっきり文字を書く機会が減った。すると逆に、手書き以外の何物でもない「書」の世界が新鮮に見えてくる。年配者のみならず若い世代にも、じわじわと「書」の世界が広がっている。 そんな新しい感覚の書家のひとり、柿沼康二が岡本太郎(1911〜96)の文章から「書」を導き出す。柿沼とタローの競演が本書となった。 タローの言葉はいつも歯切れがいい。有名な「今日の芸術は、うまくあってはならない。きれいであってはならない。ここちよくあってはならない」との発言は、その典型であろう。うまくなく、きれいでも、ここちよくもないが、しかし芸術として一級品であるとはどういうことかと、タローは謎をかけてくる。柿沼はこれに「書」で答えなければならない。 読まれるべき内容と、書かれるべき「書」の形式が一致しなければ、たとえそれが「絵」としてはよくても、「いい書」とはならない。「書」ならではの、この柿沼の格闘が、まるで七色の声を持つ歌手のように、多彩な「書」のスタイルで展開する。 こうして柿沼康二という書家の多彩な魅力が本書にはよく表れているのだが、それは時に抽象絵画のようであり、時に現代書道のお手本のようでもある。しかしその一方で暴走族が壁に残す暴力的な落書きに見えることもある。 ハイアート(高級な芸術)とローアート(大衆芸術)の差異を無化する、この過激な「書」を、岡本太郎はさぞかし絶賛したことだろう。競演は見事に成功したのである。
二期会通信 vol.288 表紙に作品を提供
12月 3, 2011
絵画、音楽、オペラ、映画、スポーツ…どんな世界においても、人には真似のできない卓越した技や芸を持ち、その道一筋に己の向上と追及のみに全身全霊をかけている人はアーティストといえよう。しかし、書の世界ではどうか?“アーティスト”というイメージがどうしても湧かないのだ。見渡すところ書家や書道家と名乗る人は、学校や書塾、カルチャーセンターなどで書道を教え、指導者として生計を立てることに甘んじている人が大変多い。
己の作品で生きる、それがアーティストではないかと私は思う。「アーティストとティーチャーとは全く違う」そう一念発起して教職を辞し、私はアーティストの書家としての道を選んだ。あれからはや十年以上の時が流れ、悩んだりのた打ち回ったりしながら手に入れた自分なりの答え。「一生ぶれ続ける」。アートは安定を嫌い、そして不安定とアートは仲良しだから。
「劇」、きつく、はげしい様。それはジャンルを問わず日々自らを創造し、そして自己と戦い続けるアーティストの無言の情熱。
新刊「岡本太郎vs 柿沼康二 TRANCE-MISSION」(二玄社)
作品集「柿沼康二 書」(東洋経済新報社)




