金沢21世紀美術館にて個展開催 2013.10.24アップデート版

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■メディア・関係者向け 内覧会のお知らせ
■日時:2013年11月22日(金)
■内覧会:17:00-19:00  レセプション:18:00-19:00
■会場:金沢21世紀美術館
■お問い合わせ:金沢21世紀美術館 tel:076-220-2800
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■展覧会名:   柿沼康二 書の道 “ぱーっ”
■会 期:      2013年11月23日(土・祝) → 2014年3月2日(日) 開場時間 / 10時〜18時(金・土曜日は20時まで)※チケットの販売は閉場30分前まで休場日 / 毎週月曜日(ただし、12月23日、1月13日、2月10日は開場)、12月24日、12月29日〜1月1日、1月14日
■会 場:      金沢21世紀美術館 展示室1-6、14
個展会場サイズ(展示室 :平米数:高さ)
展示室1 : 119平米: 6m
展示室2 : 237平米: 4.8m
展示室3 : 131平米: 6m
展示室4 : 329平米: 6m
展示室6 : 761平米: 3.95m
展示室14 : 250平米: 11.85m
展示室 5 : 75平米: 6m(円形)
合計:1.902平米(展示会場内のサイズ )
■料 金:      ◎ 一般1,000円(800円) / 大学生800円(600円) / 小中高生400円(300円)/ 65歳以上の方800円※( )内は団体料金(20名以上)及び前売りチケット料金 前売りチケット: チケットぴあ(Tel.0570-02-9999/Pコード:765-835) ローソンチケット(Tel.0570-000-777/Lコード:58295) 販売期間:10月23日より2014年3月2日まで
■主 催:      金沢21世紀美術館 [公益財団法人金沢芸術創造財団]
■後 援:      北國新聞社
■協 力:      株式会社湯山春峰堂、一般財団法人 世界紙文化遺産支援財団 紙守、株式会社桐葉堂、岡本太郎記念館、栃木県矢板市
■お問い合わせ:      金沢21世紀美術館 TEL 076-220-2800
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展覧会について:
柿沼康二は、1970年生まれ。現在東京を拠点に活躍する書家です。5歳から筆を持ち、父である柿沼翠流、手島右卿、上松一條に師事しました。「書はアートたるか、己はアーティストたるか」との命題を立て、既存の書に収まらない新たな書の地平に挑み続けてきました。柿沼康二の作品の特徴は、書の古典に立脚した今日的な表現にあります。書の原理を問いつつ今日の美術として書を捉えていこうとしています。「吸って吐いて、自由な書!」とは、柿沼康二の目指す書の在り方です。表現スタイルには、いくつか代表的なものがあります。古人や能筆家との対話の場である臨書。臨書から形式発展させ、他者の言葉を柿沼流に作品化する「エンカウンター(出会うこと)」。書の原理である墨を使って絵画的に展開する超大型の作品群。あるいは、大型の作品での例が多い制作プロセスを観客と共有するパフォーマンス。ひとつの言葉にこだわり、それを執拗に繰り返す「トランスワーク」。書を時間的、空間的に発展させて、巨大なスケールで展開したインスタレーション。このように、柿沼康二の書は、書、現代アート、サブカルチャーと関連して展開した今日的な表現です。それは、明日へと向かう希望の書であり、自由で、未来に向かって開かれた、可能性としての書です。本展では、代表作約700点で柿沼康二の書の世界を紹介します。
本展キュレーター 金沢21世紀美術館館長 秋元雄史
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展覧会の特徴:
もっとも注目を集める現代書家・柿沼康二の仕事を通じて、広く書の魅力伝えるための展覧会
現代書家の中でも書の歴史を強く意識し、現代と向き合いながら制作する柿沼康二の書を通じて、「書とは何か」、「現代における書の魅力とは何か」、を広く一般の方々へ伝えることを目的にこの展覧会は企画されました。書に向かうことは、生における不可逆的な時間と空間の意識をもつことから始まります。その意識は制作に強く反映されます。つまり書には書き直しはない、ということです。そして、何枚も何枚も書き続ける中で「心、技、体」が一致し、充実した瞬間に一枚の書となるのです。書と絵画の違いをこの中で問えば、制作上の時空間の概念の在り方の違いとなるでしょう。一枚の画面上を行ったり来たりしながら、前進、反省の軌跡を積層化する絵画に較べれば、書は強く一回性の上に成り立っていると言えます。自ずと書は身体性が強調された表現となります。また書は、優れて精神的な活動であると同時に、制御された身体運動でもあります。柿沼康二の書はストイックな姿勢から生まれます。身体能力は、大型の作品やトランスワーク、書のインスタレーションから強烈に伝わってきます。身体を鍛え上げ、武道的な精神を尊重することで、書の一回性をより強調して“いま、ここ”と向き合います。そして書の最大の魅力のひとつである、後戻りできない時間と空間の生のきらめきを墨の一瞬の痕跡によってつくりだすのです。ときにゆったりと、またときに瞬時の間合いから生まれた筆跡は、真剣勝負の「場」そのものです。
書の魅力の一つである文字を読むことの楽しさ
現代の書は先人たちが累々と積み重ねてきた書の歴史の上にあります。書は瞬間の芸術であると同時に、歴史とつながっています。それは先達の残した言葉や書と向き合うことでより意識されます。柿沼康二は、臨書を常日頃から心がけてきました。彼は自らの制作姿勢を呼吸の「吸って、吐く」行為に例え、「吸って吐いて、自由な書!」といいます。つまり、臨書、あるいは他者の言葉と出会うことは、柿沼にとっては、学びの場であり、歴史と出会うことであり、他者とのコミュニケーションでもあるのです。時代を超えた様々な言葉を介して、それぞれが自らを振り返る場を作り出します。人の言葉はときとして、我々を勇気づけ、生きる指針を与えてくれます。私たちは、柿沼康二の書を通じて、改めて言葉の力を感じることになります。
90年代後半から最新の代表作までで構成、柿沼の書の全貌を紹介
新作を含め大型作品やインスタレーションによる新たな柿沼康二の書の魅力を紹介します
今回の展覧会では、柿沼康二が活発に活動を始めた90年代から現在までの代表作が9点余り展示されます。また、本展覧会のために、ギャラリースペースに合わせて書き下ろした最新作も含まれます。展示室は1から6、および14までの7室を使用し、展示室ごとに異なったテーマによって展示されます。それらがひとつながりとなり、柿沼康二の書の世界がダイナミックに展開します。展示室1では、岡本太郎の「芸術は爆発だ!」のエッセイ(岡本太郎の版画芸術、1992年)から引用した「ぱーっ」という言葉や、柿沼芸術の始まりでもある初期の《一》が展示されます。また、展示室2では、先達や同時代人との対話から生まれた書を、また展示室4では、1998年作《面》(3.6×4.8m)や《喰》(3.6×7.2m)をはじめとする大型作品が展示されます。展示室6では、大作《不死鳥》などによるインスタレーションを作成します。これは書によるインスタレーションという新しい挑戦となります。柿沼康二の書と金沢21世紀美術館の空間とが出会い、これまでにない新たな書の世界をつくりだします。
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関連プログラム:アーティスト・トーク
出展アーティスト 柿沼康二氏と本展キュレーター・金沢21世紀美術館館長 秋元雄史が、柿沼康二作品と展覧会について語ります。
[日時] 2013年11月23日(土・祝)14:00~15:30 [会場] 金沢21世紀美術館 レクチャーホール
[出演] 柿沼康二、中田英寿(ゲスト)、秋元雄史(本展キュレーター・金沢21世紀美術館館長)
[料金] 無料(ただし、本展観覧券が必要)
[定員] 先着70名(事前申込制)
[言語] 日本語
[申込方法] 10月22日(火)10:00よりウェブサイトにて申込受付(先着順) http://www.kanazawa21.jp
※都合により、イベントの内容を変更する場合があります。最新のスケジュールは美術館ウェブにてご確認ください。
※受付は終了しました
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出版刊行物:『柿沼康二 書の道 “ぱーっ”』
作家の作品ならびに展覧会風景を収録した図録を発行します。
[執筆者] 名児耶 明(五島美術館 学芸部長)、秋元雄史(本展キュレーター・金沢21世紀美術館館長)
[発行] 株式会社マイブックサービス
[デザイン] 株式会社東京ピストル
[予価] 2,500円(税別)
[発売予定日] 2014年1月2日
※都合により内容等が変更になる場合があります。ご了承ください。
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作家プロフィール:柿沼康二(かきぬま・こうじ)
1970年栃木県矢板市生まれ。5歳より筆を持ち、柿沼翠流(父)、手島右卿、上松一條に師事。東京学芸大学教育学部芸術科(書道)卒業。2006-2007年、米国プリンストン大学客員書家を務める。
「書はアートたるか、己はアーティストたるか」の命題に挑戦し続け、伝統的な書の技術と前衛的な精神による独自のスタイルは、書という概念を超越し「書を現代アートまで昇華させた」と国内外で高い評価を得る。
2012年春の東久邇宮文化褒賞、第1回矢板市市民栄誉賞、第4回手島右卿賞。独立書展特選、独立書人団50周年記念賞、毎日書道展毎日賞(2回)等受賞多数。NHK大河ドラマ「風林火山」(2007)、北野武監督映画「アキレスと亀」、角川映画「最後の忠臣蔵」等の題字の他、「九州大学」「九州大学病院」名盤用作品等を揮毫。NHK「トップランナー」「趣味Do楽 柿沼康二 オレ流 書の冒険」「ようこそ先輩課外授業」「スタジオパークからこんにちは」、MBS「情熱大陸」、日テレ「心ゆさぶれ! 先輩ROCK YOU」、BOSE社TV-CM等に出演。
伝統書から特大筆によるダイナミックな超大作、トランスワークと称される新表現まで、そのパフォーマンス性は幅広く、これまでNYメトロポリタン美術館、ワシントンDCケネディセンター、フィラデルフィア美術館、ロンドン・カウンティーホール、KODO(鼓童)アースセレブレーションなど、世界各地で披露され好評を博す。現在、柿沼事務所代表取締役社長兼所属アーティスト/書家。
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本資料に関するお問い合わせ
展覧会担当/秋元雄史 広報担当/ 落合博晃、中山なち
〒920-8509 金沢市広坂1-2-1
TEL 076-220-2814 FAX 076-220-2802
http://www.kanazawa21.jp E-mail:press@kanazawa21.jp